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20171102大学出張講義を行いました

東京都立立川高等学校(全日制課程)

〒190-0022 東京都立川市錦2丁目13番地5  TEL 042(524)8195  FAX 042(527)9906

大学出張講義を行いました

 10月27日(金)5・6時間目に、「大学出張講義」を開催しました。この行事は、高校2年生を対象に、学問に対するさらなる興味・関心の向上と、進路選択の決定など自己実現に向けた意欲の高揚を目的に、毎年実施しています。

 今年度は、大学で教鞭を執る10名の先生方に来ていただき、それぞれの専門分野を題材に90分の講義をしていただきました。今年度の講義内容、および講師の先生方は以下の通りです。本校の教育活動にご賛同下さり、ありがとうございました。

? 東京学芸大学 総合教育科学系教育講座生涯教育分野 准教授 倉持 伸江 様

『人をつなぎ、社会を変える「学び」』

? 東京外国語大学 高大連携アドバイザー 田中 孝史 様

『危機言語って何だ?』

? 中央大学 法学部法務研究科 教授 井田 良 様

『日本における罪と罰を考える』

? 一橋大学 経済学部 経済学研究科 講師 田中 万理 様

『経済学を勉強すること:グローバル化と労働環境についての分析を例に』

? 早稲田大学 国際教養学部 准教授 GRAY MATTHEW BARRY 様

『The ‘Echo’ of History:How and why does the past matter so much in the Middle East today?』

? 東京大学 国立研究開発法人 産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門生物時計研究グループ(兼)東京大学大学院新領域創成科学研究科 客員教授 大石 勝隆 様

『体内時計と健康』

? 東京工業大学 情報工学系 学術国際情報センター 准教授 横田 理央 様

『コンピュータ技術と人工知能の作る未来』

? 東京理科大学 理学部第一部応用化学科 教授 工藤 昭彦 様

『資源・エネルギー・環境問題を解決する光触媒を用いた人工光合成』

? 首都大学東京 都市教養学部 理工学系 物理学コース 准教授 服部 一匡 様

『現代物理学における対称性とトポロジー』

? 筑波大学 医学医療系 災害・地域精神医学 教授 高橋 祥友 様

『災害精神医学入門:大規模災害とこころの健康』

 生徒の感想

人をつなぎ、社会を変える「学び」

  • 東京学芸大学 総合教育科学系教育講座生涯教育分野 准教授 倉持 伸江先生
    • 「教育」というものの見方が変わりました。両親が小学校に携わっており、教育は身近であるため、もとから興味関心があったのですが、より一層深めることができました。「学び」とは学校のみならず、地域や家庭など様々な場所においてなされるものであり、それは生涯においても言えるということ、また「教育」は学校の先生だけでなく地域や家庭など様々な人によってなされるものであるということ。以上の2点から、教育は「人を繋ぎ社会を繋ぎ歴史を繋ぐのだ」という教育の本質や、教育と学習の関係、教育の偉大さを実感することができました。自分は、将来どういった分野に進むかまだ明確ではありませんが、人と関わる仕事、人のためになる仕事を目指したいと思っているので、この機会を糧に、今後について考えていきたいと思います。本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
    • 今回授業を受けてみて、教育や学習についての理解が深まり、よく考えることができたと思いました。特に、「人はいつになっても学ぶことができる」という話と、シニア世代の方々への教育のお話が楽しかったです。今まで教育は自分よりも年齢が下の人を対象にするものだと思っていたので、定年退職を迎えて生きがいを探している人、また自分の趣味を見つけてそれを生きがいにしているシニア世代の方々への教育には興味を惹かれました。現在の日本の教育の現状、これからの教育に求められることなどを知ることができる良い機会となりました。

危機言語って何だ?

  • 東京外国語大学 高大連携アドバイザー 田中 孝史先生
    • この講座を受講した理由は、将来仕事をするときにグローバル化が進行し続ける現代において、外国語の習得は必須であるからと、もともと志望していた大学だったからです。今回この講座を受けて、自分の国の言語をもっと大切にしなければいけないということを強く感じました。言語の種類が7000以上あるということも驚きましたが、約500の言語がなくなる危機にあるということにとても驚きました。そのうち日本にも8語も危機言語があると知り、危機言語をとても身近に感じました。これから私は外国語をいくつか習得し、海外に出て仕事をしたいと思っていますが、日本語が自分の国の大切な言語であり、機会があれば海外で知り合った人たちにも教えることができたらいいな、と今日感じました。本日は本当にありがとうございました。
    • はじめて聞いたことがたくさんあってとても面白かったです。言語が7099あってそのうちの約500が危機言語だと知って結構多いのだなと思いました。知識、アイデンティティ、多様性を失ってしまわないように、まずは危機言語の存在を身近な人に伝えようと思います。また、日本だけでも8つの危機言語があることを初めて知りました。聴かせていただいたアイヌの民謡がとても印象に残っています。歌詞の意味が気になったので、家でまた調べて聴いてみます。とても楽しい講座をありがとうございました。

日本における罪と罰を考える

  • 中央大学 法学部法務研究科 教授 井田 良先生
    • 今まで私は法学についてあまり興味がなかったのですが、今日の授業を聞いて、私たちが普段何気なく見聞きしている法律は、私たちに密接に関わっていることを知って、とても興味がわきました。法律の歴史や法の解釈のお話は、今まで自分が考えたことがなかったですが、こんなに深い学問だったのかと思いました。大学の法学部も視野に入れて受験したいです。関心を広げて下さり、ありがとうございました。
    • 今回お話しいただいた内容は、どれも大変興味深く勉強になることばかりでした。自分はもともと法律分野に興味があり、中央大学法学部著の「高校からの法学入門」という本を読んだことがあったので、今日の講義をとても楽しみにしていました。現行の法律に関する話題について考えたことがあっても、日本の法制度が今に至るまでのプロセスや、歴史などについては考えたことがなかったので、とても勉強になりました。また、世界と較べた日本の裁判の問題点など、はじめて知ることも多く、大学で法学を学びたいという思いが強まりました。日頃の勉強だけでなく、たくさんの本を読むことで教養を深め、将来に繋げたいと思いました。

経済学を勉強すること:グローバル化と労働環境についての分析を例に

  • 一橋大学 経済学部 経済学研究科 講師 田中 万理先生
    • 将来、教育経済を研究したいと思っています。経済学、特に国際的、労働的背景からの講義は進路選択を通り越して、人生観に影響するほど感銘を受けました。留学の話も具体的に自分に当てはめて考えました。今日の講義で改めて経済学に興味を持ちました。まずは大学に入学したうえで経済学のマスターになるための修業に励みたいです。数式で人間の行動を表している姿に憧れました。時折、日本語よりも先に英語が出てくる場面も率直にかっこいいと思いました。
    • 本日はご講演ありがとうございました。僕はもともと経済学に興味があり、以前コカコーラで働いている方が講演してくださった時や、海外ボランティアの方が講演してくださった時に、国際的なことにも興味を持つようになりました。そのため、経済×国際のような仕事がしたいと今日改めて思いました。そのためには一橋のプログラムが自分に合っていると思い、自分の将来のために一橋大学経済学部に入る必要があると感じました。絶対、一橋大学に入学します。

The ‘Echo’ of History:How and why does the past matter so much in the Middle East today?

  • 早稲田大学 国際教養学部 准教授 GRAY MATTHEW BARRY先生
    • Thank you for coming to Tachikawa high school today. I was very glad to have listened to your lesson. I’m interested in history, so your lesson was very exciting. And I’ve decided to study history more.
    • Thank you for teaching us today. Before I took your class, I had studied about Islam. So I thought I could understand your class but it was difficult for me to understand all.
    • Thank you for teaching. I like English and I’m interested in Islam, so I chose your lecture. Having listened to your lecture, I became more interested in Islam and history.

体内時計と健康

  • 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 生物時計研究グループ(兼)東京大学大学院 新領域創成科学研究科 客員教授 大石 勝隆先生
    • 本日はご講義いただきありがとうございました。とてもおもしろい講義でした。私は生物が好きで、菌類の勉強をしたいと思っています。「時計遺伝子がどの種にも共通してある」という話にとても興味を持ち、菌類にも時計遺伝子があるのか調べてみたいと思いました。また、睡眠障害が大きな事故につながることを初めて知りました。体内時計の狂いは一個人の生死だけでなく、社会全体に影響を与えることを知り、是非本日の講義の内容を家族や友人に共有したいと思いました。今回の講義で、より生物の道に進みたいと思いました。本当にありがとうございました。
    • 私は寝るのが早く、起きるのがとても早いので、睡眠のサイクルでは良いのか悪いのか自分の睡眠について見直すべき点があるのではないかと興味を持ち、講義を受けさせていただきました。私は、将来医学に関わる栄養について学んでいきたいと考えているので、時間栄養学についても知ることができてとても良い経験になりました。朝しっかり外の光を浴びて、寝る前はぬるま湯につかって、健康に生きていくためにも質の良い睡眠をとっていこうと思います。本日は本当にありがとうございました。

コンピュータ技術と人工知能の作る未来

  • 東京工業大 情報工学系 学術国際情報センター 准教授 横田 理央先生
    • 今まで興味を持っていても身近にコンピュータや情報などといった分野の専門家がいなく、話を聞けませんでしたが、今回、横田先生の話を聞けてさらに興味がわいてきました。特に人工知能の話が印象に残っています。人工知能も最初は何もわからないところから始まって、人間と同じように学習していく仕組みがどのようになっているのかを知り、人工知能が幅広い分野で活躍する日がどのようになるのか、興味がわきました。
    • 大学出張講義をうけて今まで何となく使用していたスマホのアプリや検索エンジンについて詳しく知ることができ、うまく利用していきたいと思いました。最近、映画「The circle」を飛行機の中で観て、人間のプライバシーがなくなったり、それが原因でいろいろな問題が発生してしまうような世の中になってもおかしくないなと実感していたので、情報工学の分野についての知識をより深めてみたいなと思いました。今回の講義で東工大に進学したいと強く思うようになり、努力することを決意することができました。本当にありがとうございました。

資源・エネルギー・環境問題を解決する光触媒を用いた人工光合成

  • 東京理科大 理学部第一部 応用化学科 教授 工藤 昭彦先生
    • 私は、応用化学科、または化学科等に進みたいと思い、工藤先生の講義を選びました。今まで漠然と実験の楽しさに魅力を感じていました。しかし、今日の講義を聞いて、社会の役に立つ事を研究する大切さや、誰もやったことのないことをやっていく楽しさもあるのだとわかりました。講義で話されていた内容はとても難しかったですが、以前まで高校で習っていた電気分解の話が発展していくと先生の研究のようなものになっていくのだと思うと、今からきちんと勉強していかねばならないと感じました。本日は講義をしていただきありがとうございました。
    • 今回、講義をしてくださり、本当にありがとうございました。環境問題に以前から関心があり、ずっと、今回の講義を楽しみにしていました。水から水素を作る光触媒の開発は、化石エネルギーの枯渇の問題、地球温暖化など世界的な課題を一挙に解決できる夢のような研究だと思います。また、今回の講義では、高校の化学の授業と大学の化学の授業のつながりを教えてくださり、とてもわかりやすいと感じました。私もより意欲的に学習をし、先生のような研究がしたいです!

現代物理学における対称性とトポロジー

  • 首都大学東京 都市教養学部 物理学系 准教授 服部 一匡先生
    • 本日はお忙しい中、立川高校にお越し頂き、本当にありがとうございました。先生にしていただいた講義は、冒頭でおっしゃっていた通り、高校物理では触れないような内容ばかりでとても興味深く、いろいろな学問があるんだなあと思いました。また、自分が今とても狭い世界で生きているという事を実感したので、もっと広い世界を見ようと思いました。本日は本当にありがとうございました。
    • ノーベル賞を受賞できるような発見に至るまでにどのような研究を行っているのかがよくわかり、とても興味がわきました。今までにない新しいものを研究する事の難しさがわかりました。

災害精神医学入門:大規模災害とこころの健康

  • 筑波大 医学医療系 災害・地域精神医学 教授 高橋 祥友先生
    • 医療と一言で言っても幅広く、その中でもっとも興味のある精神医学について講義を受けることができて、とても良い経験になりました。実例も多く紹介してくださり、自分にとって遠いもののように感じられる災害精神医学のことも、より理解することができ、自分も多くの人に手を差し伸べることができる職に就きたいと心から思えました。また、支援者への心理的ケアというのは個人的には盲点だったので、そういった新たな発見に出会える素晴らしい機会でした。今回、こうした機会で、私たちにとって身近ではない精神医学について細かくわかりやすい講義を開いてくださり、ありがとうございました。今後も高橋先生の現場でのご活躍、心より応援しています。自分もいつか追いつけることを目標とします。
    • テーマが「大規模災害と心の健康」ということで、被災者の方に対するケアをどのように行っているかという話だと思っていましたが、支援者に対するケアの話だったので、意表をつかれました。ニュース番組や新聞等では被害者のことしかほとんど書いておらず、支援者にもケアが必要であるのを一度も考えたことがなかったからです。私が、医療に携わりたい理由は災害等、病気や怪我で苦しんでいる人を支えたいと思ったからですが、もしかしたら自分もケアを受ける側になる可能性があるということを理解した上で、改めてその仕事に就きたいと思いました。貴重なお話をしていただき、ありがとうございました。

最終更新時間:2017年11月01日 21時21分00秒

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