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20191028_大学出張講義を行いました!

東京都立立川高等学校(全日制課程)

〒190-0022 東京都立川市錦2丁目13番地5  TEL 042(524)8195  FAX 042(527)9906

大学出張講義を行いました

 令和元年10月24日(木)5・6時間目に、「大学出張講義」を開催しました。

 この行事は、高校2年生を対象に、学問に対するさらなる興味・関心の向上と、進路選択の決定など自己実現に向けた意欲の高揚を目的に、毎年実施しています。

 今年度は、大学で教鞭を執る10名の先生方に来ていただき、それぞれの専門分野を題材に90分の講義をしていただきました。

 今年度の講義内容、および講師の先生方は以下の通りです。本校の教育活動にご賛同下さり、ありがとうございました。

? 東京学芸大学 教育学部 日本語・日本文学研究講座 准教授 疋田 雅昭 様

『物語における本物っぽさ(リアリティ)とは何か?』

? 東京外国語大学 世界言語社会教育センター 特任講師 木村 暁 様

『ウズベキスタン国家から中央アジアを考える:地域研究の試み』

? 中央大学 法学部  教授 教授 中澤 秀雄 様(本校OB)

『震災と復興から見る法と政治の課題』

? 一橋大学 大学院経済研究科 教授 山本 庸平 様

『回帰分析とはなにか?〜経済分析の第一歩』

? 早稲田大学 人間科学部 講師  木下 衆 様

『データを作る、データを読む ―社会(科)学の世界を覗いてみよう』

? 東京大学 大学院新領域創成科学研究科大気海洋研究所 教授 木村 伸吾 様

『ウナギとマグロの大回遊―持続的資源の利用に向けて―』

? 東京工業大学 情報理工学院 情報工学系 教授 宮崎 純 様

『木を数えて林を忘れる』

? 東京理科大学 理学部第一部 応用化学科 准教授 古海 誓一 様

『カメレオンのように変色する紙材料』

? 首都大学東京 理学部 物理学科 准教授 栗田 玲 様

『身近にありすぎて気がついていない物理とは?』

? 筑波大学 医学医療系  講師 三輪 佳宏 様

『薬から知る体と最新医学』

 生徒の感想

物語における本物っぽさ(リアリティ)とは何か?

  • 東京学芸大学 教育学部 日本語・日本文学研究講座 准教授 疋田 雅昭先生
    • 今回の先生のお話を聞いて、初めて知ることが多くとても圧倒されました。特に印象に残った部分は、リアルとは現実に基づくものではなく、現実っぽいと世間に承認されたものであるという部分です。そして、文化や時代によって現実らしさは変化するので、文学作品を読むためにはその時代背景も理解する必要があると感じました。なぜ日本には自然主義がここまでの影響力を持つのかが不思議に感じたので、質問の時間に思い浮かばなかったのがとても悔しいです。
    • とっても興味深い講義内容で、楽しく聞かせていただきました。特に表象イメージパターン、いわゆるステレオタイプについての話が興味を引きました。創作において眼鏡をかけてるキャラの6割くらいは頭が良い設定を与えられてると思うんですよ。でも現実はそうとは限らない。言われてみるとおかしい設定の話に気づけてとても楽しかったです。講義に来てくださりありがとうございました。

ウズベキスタン国歌から中央アジアを考える:地域研究の試み

  • 東京外国語大学 世界言語社会教育センター 特任講師 木村 暁先生
    • 中央アジア地域は自分にとっても馴染みが薄く、未知の地域に興味を持ったとともに、実は去年の留学生企画でもウズベク人の講師がいらして民族衣装を着させてもらったこともあり、この講義を聞きたいと思いました。国家を知るにあたって、国歌を分析するという発想はとてもわかりやすく、歌は聞くだけでも雰囲気を感じることができるので、様々な国の国歌を聴いてみたいと思いました。また、言語の分析等を通じて中央アジア地域を知ることができて大変勉強になりました。今回はわざわざお越しいただきありがとうございました。
    • 私は学校の探求の授業で難民問題の現状を理解したうえで、よりよい難民キャンプを作るにはどうすればいいかについての考察をしたのですが、最初にお話ししてくださったように、複数の学問分野からのアプローチが必要で、それらを関連付けていくのが難しいなと感じていました。今回の歴史、言語をふまえた中央アジアに対する考察のプロセスは参考になりました。お話をしに来てくださり、ありがとうございました。

震災と復興から見る法と政治の課題

  • 中央大学 法学部 教授 中澤 秀雄先生
    • お忙しい中、講義してくださり、ありがとうございました。復興について、とても興味があり、どうして遅れてしまっているのか、何が問題になっているのか、などを自分で考え、詳しい説明も加えてくださり、貴重な体験ができました。新たな災害として台風の影響についてもお話をお聞きしたかったです。自分でネットやニュースで調べるだけでは、得られる情報も限られていて、実際に足を運んで感じることが重要だとも思うので、「生徒たちと行ってきた」とおっしゃっていて、そのような活動がしたいと思いました。文書と言葉、伝わり方が異なり、自分で取捨選択して取り入れていきたいと思いました。様々なことを学べた時間でした、ありがとうございました!正直進路について迷っていて、これからのことを考えやすくなりました。
    • 今までは「復興」に関して新聞やTVで見て、被災の現状や物資や現場の人々のことだけ考えていたが、今日、法や制度の視点から考えて驚いたことがたくさんあった。例えば、策を実行しようとすると、制度を作るが、過去に作られたものが妨げになっていることもあるということだ。これまでみていた「復興」とは一部にしかすぎないということが実感できた。他にも、大学の学部解説や、現場で学べることの大きさを教えていただき、いま悩んでいる最中なので、参考にしたいです。ありがとうございました。

回帰分析とはなにか?〜経済分析の第一歩

  • 一橋大学 大学院経済研究科 教授 山本 庸平先生
    • 今日は講義をしていただきありがとうございました。以前、学校全体で一橋大学の講義を受けてから、経済・経営の分野に興味がわきました。また、今日のテーマが回帰分析ということで、前回の講義より数学要素が大きくて驚いたのですが、社会全体で重要な役割を果たしていることが分かり、経済学系統の方向に進むために数学を頑張ろうと思えました。また、一つの記事にも経済学から見るとあいまいなことがわかったり、均衡を考慮しながら価格を決定する必要があることが分かり、楽しい講義でした。
    • 本日はとても面白い講義をしていただきありがとうございました。私は、経済学の面白さについて質問させていただいた者ですが、答えが出るか出ないか分からない問題に取り組み続けることになにかロマンみたいなものを感じました。将来、経済学部ではありませんが、一橋大学に進学したいと思っているのでとても良い経験になりました。本当にありがとうございました。

データを作る、データを読む ―社会(科)学の世界を覗いてみよう

  • 早稲田大学  人間科学部   講師  木下 衆先生
    • 私が大学でやりたいと思っているそのままの内容だったので本当に面白かったです。人間の心理について学びたいと思っていたのですが、科学という観点で学ぶのも面白いと思いました。もっと堅苦しいというイメージが科学という言葉にあったのですが、全然分かりやすくて自分たちで考えることもあり楽しかったです。今の私の実力と比べるとレベルが高すぎる大学なのですが、とても興味がわいたので視野に入れられるように頑張ろうと思います。貴重なお話ありがとうございました。
    • 今日は、とても興味深い講義をしていただきありがとうございました。特に大学の初任給のグラフについて、とても驚きました。グラフの表し方によってこんなにも受け取り方が変わるのかと思い、とてもおもしろかったです。また、時代や地域によって常識も法も変わるから、感じる義務も、行動パターンも変わってくるため、データも変わるというようにすべてつながっているのがとてもおもしろかったです。

ウナギとマグロの大回遊 ―持続的資源の利用に向けて―

  • 東京大学大学院 新領域創成科学研究科大気海洋研究所 教授 木村 伸吾先生
    • 私は、生物は苦手だったけれど、今日のお話を聞いて生息地や産卵地にはいろいろなメカニズムがあってできているということを知って生物っておもしろいなと思いました。一番驚いたのは、海の赤道域と極地では温度が違うから、温度の低い極地の方が下層と混ざりやすく栄養がよく取れるため大きく成長し、おいしくなるということです。船の上での研究はとても楽しそうで、生物について新しい発見をするのはとても気持ちがいいんだろうなと思いました。今日はありがとうございました!
    • マグロやウナギの話は、なんとなく聞いたことがあったので、今日詳しく聞けてとても楽しかったです。北のお魚がおいしい話など、すべての物事がつながっていて原因があって、現実の事象が引き起こされているなど、今回のお話で実感し、やはり、生物分野のみ、物理分野のみなどでなく広い視点知識の基礎が研究をしていく中で大切なのだと感じました。また、船の上のお話なども多く、そういった研究は過酷なイメージがとても強かったので、楽しいお話が聞けてとても興味深かったし、素敵だなと思いました!!ありがとうございました。

木を数えて林を忘れる

  • 東京工業大  情報理工学院 情報工学系  教授 宮崎 純先生
    • 今回は非常に興味深い話をしてくださりありがとうございました。その中でも特に印象に残っている話が二つあります。一つは、コンピュータの可能性の話です。以前「組み合わせ爆発」の理論を耳にし、コンピュータにも限度があることは知っていましたが、漠然とした理解だったので今回の講義を受けて深い理解へとつなげることができました。もう一つは、「帰納推論」の話です。帰納法と言ったらすべての事象を反映しなければならないという固定概念にとらわれていたので、今回の話はとても私にとって革新的なものとなりした。最後に繰り返しになりますが、とても貴重な時間をありがとうございました。再来年、大岡山で逢えることを楽しみにしています。
    • 「情報工学」なので、プログラミングのことばかりかと思っていたが、コンビニの売り上げにかかわるデータ、Webページの計算など、様々な話をしていただいて、とても楽しめた。この学問が数学が深くかかわっていることを実感した。「行列」というのは習ったことがなかったが、短時間の説明である程度理解することができた。進みたい進路が、情報系の進路なので、情報系の教授の方のお話を聞くことができてよかった。数学はそんなに得意ではないが、頑張ろうと思った。貴重な時間をこの講義に割いていただき、ありがとうございました。

カメレオンのように変色する紙材料

  • 東京理科大 理学部第一部 応用化学科 教授 古海 誓一先生
    • 今回の色の変化の研究で、これまで紙の色を変えるという発想がなかったけれど、今回の講義を聞いてみて、使うセルロースへの温度や光の屈折率などを変えることによって色を変化させることが可能になるという研究でしたが、どれも赤っぽい色の紙が圧力を加えると赤→黄っぽい→緑→青という変化になっていたけれど、それの逆を通常の温度で実現するのは可能であるのか、また紙で色を表すことができるのは上のような色以外に変化できるのか気になりました。色のことだけではなく他の科学分野のことなど、様々なことを教えてくださり、とても勉強になりました。今回は本当にありがとうございました。
    • 生物の構造色は色素そのものが変化している訳でなく、太陽光を利用しその反射を利用しているのであれば当たっている光が単色であれば変色することはできないのかなと興味を持ちました。研究での成果を商品化するとなった時、その使いやすさ以外にも環境への配慮も考慮する必要性があり材料に関する知識も必要となると思いました。表面の凸凹を可視化することで日常のどういったものに利用できるかと自分なりに考えてみましたが全然思いつかず商品化するためのアイデアも別途で必要だと感じました。

身近にありすぎて気がついていない物理とは?

  • 首都大学東京 理学部 物理学科 准教授 栗田 玲先生
    • 今まで物理は難しい印象で苦手意識がありました。今日の講義で物理は身近なものであると実感できました。特に印象に残ったのは近づけた水滴の不思議な現象のお話と、三つの絵の具が元通りになる実験です。水滴の実験は家でやってみたいと思います。物理という学問の魅力がたくさん詰まった素敵な授業でした。テレビやゼリー、錠剤等にもソフトマターが活用されていると知り、さらに興味を持ちました。貴重なお時間をありがとうございました!
    • 名前は全然知らなかったとしても、身近にあるものが思ったより多く、それらのことが知れてとても面白かったです。また、その中で「ソフトマター」(柔らかい物質)が様々な性質を同時に持つことができたり、小さな力でも、大きな反応を引き起こすことができると、とても便利なので驚きました。それゆえ、多くのものに使われているのに、何故今まで名前も聞いたことがなかったのかと不思議に思いました。そして、世の中の物事は全て説明が可能と思っていましたが、それは全く違い、自分の中での常識がガラリと変わりました。

薬から知る体と最新医学

  • 筑波大 医学医療系   講師 三輪 佳宏先生
    • 今日はお忙しい中貴重なお話をしていただきありがとうございました。薬には、様々な働きがあり、しっかり知識がないと体に負担をかけてしまったり、最悪の場合は死に至ってしまう怖いものだと改めて感じました。普段は薬を飲むことばかりでその裏でどのような作用がおこっているかを詳しく知ることができました。オシックス解析や全ゲノム配列解析は、他の薬に関する講演会でも毎回お話していただいていたので本当にこれからの医療で役立つものなんだと感じました。例えば突然変異(DNA内で)がおこったときに、DNAの情報は以前のものと変わってしまうことがあると思うのですが、そういう場合のことに備えてどのような対策があったりするのか疑問に思いました。本当に今日はありがとうございました。
    • 目薬の貸し借りをしてはいけない理由や、精神治療の効果について根本的な理由を知ることができました。また一つの症状に対して複数の解決策を発見して、役立てられるのは、普段の生活でも求められる考え方なんだなと感じました。すごい難しい学問だと感じていたけど、それだけ人間の生活に貢献できるすばらしいものなんだと感じられました。もっと現状について知り、先生のおっしゃったとおり、興味関心を深めていきたいと思いました。

最終更新時間:2019年10月28日 17時29分35秒

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